玄関ドアの沓摺(下枠)交換。カバー工法での替わり方とメーカー3社の下枠部材

玄関ドアの沓摺(くつずり。ドアの下の、またぐ部分の枠)は、カバー工法で交換すると新しい下枠に替わります。既設の下枠は原則として残し、その上に新しい枠を付けます。メーカーは、ポーチとの段差を整える巾木や、室内側の段差をなだらかにする段差緩和材などの部材を用意しています。メーカーの取付け説明書と公式サイトをもとに整理します。
玄関ドアSHOPの商品は、メーカーごとに確認できます。
沓摺(くつずり)とは
沓摺は、ドアの床側の枠のことです。玄関ドアの各部の名称。上・横・下の位置で引ける早見表と、戸先とはでは「下枠(沓摺・くつずり)」として扱っています。
メーカーによっては、下枠の上に付く部品を沓ずりと呼びます。三協アルミはノバリス 玄関ドアについて「下枠上部にはゴム製の沓ずりを採用し、濡れた場合でもすべりにくくしています」と説明しています(出典:三協アルミ ノバリス 玄関ドア「商品特長(安心・安全機能)」)。どちらを指しているかは、話の中で確かめると行き違いを防げます。
カバー工法で沓摺(下枠)はどう替わるか
LIXILの取付け説明書(工事店さま用)は、既設のドアを外して不要な部材を切り取り、「外枠(上枠・縦枠・下枠)のみ躯体に残します」という手順です。残した下枠の上に新しい下枠を付けます(出典:LIXIL「リフォームドア リシェント 取付け説明書」)。
一方で、既設枠が半外付で新しい枠を躯体に固定する場合は、下枠を取り除く手順です。「下枠を取り除く場合はモルタル処理をしてください」ともあります。どちらになるかは既設枠の形で決まるため、現場調査でご確認ください。
枠を重ねる分、下枠の段差は今より大きくなることがあります。段差と暮らしの関係は玄関ドアの交換で段差は増える?バリアフリーの視点で見る下枠で扱っています。
メーカーが用意している下枠まわりの部材
LIXIL リシェント:別途有償品として7種類
| 部材 | 説明書での扱い |
|---|---|
| 下枠フラット材 | 下枠に差し込んで取り付ける |
| 下枠用Lアングル | ポーチ面との立上がりが大きい場合に、下枠の強度確保のため付ける |
| 下枠巾木・下枠巾木プレート | ポーチ床面と下枠との段差に合わせて切断して付ける |
| 下枠段差緩和材・同ステンレス | 既設枠と新しい下枠の段差部分に固定する |
| 下枠化粧カバー材 | 新しい枠に突き当て、既設枠にねじで留める |
額縁との関係はカバー工法の額縁とは?外額縁・内額縁の役割と、施工後に枠まわりの見た目が変わる点で扱っています。
三協アルミ ノバリス:下枠オプション11項目
三協アルミの見積りシミュレーションには「下枠オプション」の欄があります(出典:三協アルミ ノバリス 玄関ドア 見積りシミュレーション)。
| 部材 | 公式の説明 |
|---|---|
| 下枠巾木/下枠化粧カバー | 「見栄えが良くなる」部材。同時には付けられない |
| 下枠スペース材 | 「既設下枠とリフォーム下枠との間に、すき間が発生する場合にご使用ください」 |
| 下枠補強材 | 「玄関ポーチの段差が大きい場合にご使用ください」 |
| 下枠段差緩和材 | アルミ製・アルミ製平板・ゴム製A〜Dの6種類から1種類 |
| 下枠ステンレスカバー | 「人の出入りによる摩耗を防止する」部材 |
YKK AP ドアリモ:下枠裏面が平らな「フラット枠」
YKK APは2023年のリニューアルで、「ドアリモ 玄関ドア D30」に「下枠裏面がフラット形状な“フラット枠”」を追加しました。2000年以降は品確法の基準により、下枠とポーチの段差がない「フラット納まり」が増えたことを背景に挙げています(出典:YKK AP ニュースリリース(2023年9月7日))。建てられた時期によって、下枠とポーチの納まりが違うということです。
ポーチ側:段差の大小で手順が変わる
- 段差が小さい:LIXILは「下枠とポーチの段差が小さい場合 (12mm 以下 ) は、下枠がポーチと干渉するおそれがあります」とし、干渉すれば切断します。YKK APのフラット枠は、この全長カットの手間をなくした枠です
- 段差が大きい:LIXILは立上がりが大きい場合に下枠用Lアングルを付ける手順です。三協アルミの下枠補強材は「ポーチと下枠の段差が30mm以上ある場合」に使う部材です
- すき間がある:LIXILは、たわみ防止のかい物(すき間を埋める部材)を約20cm間隔で入れる手順です
室内側:段差緩和材の形
三協アルミは下枠段差緩和材を「下枠の室内側立ち上がり部に段差が生じた場合に使用します。段差が緩和され、出入りの際につまずきにくくなります」と説明し、図で種類ごとの寸法を示しています。
| 種類 | 図の幅 | 図の高さ |
|---|---|---|
| アルミ製平板 | 30 | 2 |
| アルミ製 | 23 | 5 |
| ゴム製A | 38 | 6 |
| ゴム製B | 55 | 6 |
| ゴム製C | 38 | 12 |
| ゴム製D | 55 | 18 |
図に単位の記載はありません(同じページの巾木の図はmm表記)。段差の高さに合わせて選ぶ部材です。LIXILの下枠段差緩和材は両面テープで床に固定し、説明書には「接着効果を確保するため、24時間放置してください」という注意があります。
お客様の声に見る下枠の段差
玄関ドアSHOPのお客様の声1,017件のうち、下枠や段差に触れたものは5件でした。受け止め方は分かれています。
- 「もともと玄関ドア外側の下部分に7,8センチの段差があり、そこがカバー工法で綺麗になるのか心配でしたが、綺麗に枠をはめていただいて満足しています」(2016年3月・愛知県)
- 「この玄関の場合、下側が段差ができて良くないので、ドア下の工事を追加した方が良いなど、具体的な提案があった」(2014年11月・埼玉県)
- 「少し段差が生じるという説明をうけていたのですが少し気になりました」(2020年12月・兵庫県)
納まりは家ごとに変わり、事前に説明を受けても気になる方がいます。施工後の下枠の姿は、現場調査の段階で具体的に確かめておくと安心です。
よくある質問
沓摺だけを交換できますか
玄関ドアSHOPの取扱商品は、すべてカバー工法で枠ごと替える商品です。今のドアの沓摺だけを替える修理は、既設ドアのメーカーに部品の供給があるかによります。
段差緩和材や巾木は工事に含まれますか
LIXILの説明書では別途有償品の扱いです。使うかどうかと費用は、現場調査でご確認ください。
現場調査の前に何を送ればよいですか
下枠を斜め上から撮った写真があると話が早く進みます(写真で玄関ドアの見積りは取れる?送るべき4枚と限界)。
あわせて読みたい記事:玄関ドアの内側の色は?室内側の扉・枠・内額縁の決まり方と確かめ方
まとめ
- カバー工法では、既設の下枠を残して新しい下枠を付けるのが基本。取り除く手順もある
- LIXILは下枠まわりの部材7種類を別途有償品として用意している
- 三協アルミは下枠オプションに巾木・補強材・段差緩和材6種類などを挙げている
- YKK APはポーチと段差のない納まり向けにフラット枠を追加している
- 使う部材は既設の枠とポーチの形で決まる。現場調査で確かめる
玄関ドアSHOPでは無料の現場調査・採寸を承っていますので、段差が気になる点は最初にお伝えください。