新築用とリフォーム用の玄関ドアの違い。性能値の示し方まで変わる理由

玄関ドアには新築用とリフォーム用があり、同じメーカーでも別の商品です。この違いは見た目の問題ではなく、性能の示し方まで変えるほど本質的なものです。この記事では、2つの違い、リフォーム用で熱貫流率が公表されない理由、リフォーム用を選ぶときに見るべき点を整理します。
新築用とリフォーム用の違い
| 比較点 | 新築用 | リフォーム用(カバー工法) |
|---|---|---|
| 枠 | 建物に直接取り付ける | 既存の枠の内側にかぶせる |
| 工事 | 壁の施工とセット | 壁を壊さない。最短1日 |
| 開口部 | 設計どおり | 今よりわずかに小さくなる |
| 下枠の段差 | 設計で決まる | 大きくなることがある |
| 性能値 | 熱貫流率を公表 | 公表されないことがある |
玄関ドアSHOPの取扱229商品は、すべてリフォーム用です(ドアリモ・リシェント玄関ドア3・ノバリス)。工法の詳細は玄関ドアのカバー工法とは?最短1日で終わる仕組みと向かないケースをご覧ください。
★ リフォーム用は熱貫流率を出せないことがある
ここがもっとも重要な違いです。LIXILは次のように説明しています。
リフォーム用の「リシェント玄関ドア3」「リシェント玄関引戸」「リシェント勝手口ドア」は、施工方法がカバー工法であることから、新築用玄関ドアのように熱貫流率の提示ができません。
出典:LIXIL Q&A(2026年9月確認)
カバー工法は既存の枠を下地として使うため、仕上がりの性能が既存の枠の状態に左右されます。条件が揃わないため、新築用のように1つの数値で示せない、ということです。
一方、YKK APはドアリモの熱貫流率を公表しています(D50 0.95〜1.36/D2仕様 1.75〜2.52/D4仕様 1.95〜2.99 W/(m²・K))。メーカーによって扱いが違うため、数値でメーカーをまたいだ比較はできません(玄関ドアの断熱リフォーム|熱貫流率で見るグレードの違いと寒さへの効果、玄関ドアに省エネ性能の表示がないのはなぜ?)。
新築用は選べないのか
既存の枠を撤去して壁を開け直す工事なら、新築用のドアを取り付けることは技術的には可能です。ただし玄関ドアSHOPの取扱範囲外で、工期も費用も大きくなります。
| 目的 | 向いている方法 |
|---|---|
| 不具合の解消・見た目の刷新・断熱 | リフォーム用(カバー工法) |
| 開口部を広げたい | 壁の工事。カバー工法では不可 |
| 段差を無くしたい | 同上(段差は増える?) |
| 性能値を数字で確認したい | メーカーによる。ドアリモは公表 |
カバー工法で避けられない点は玄関ドア交換のデメリット6つ。カバー工法で避けられないことにまとめています。
リフォーム用で見るべき点
- 仕様の区分:アルミ仕様(断熱材なし)/一般断熱/寒冷地断熱。取扱は25/89/115点
- 同一メーカー内のグレード:k2>k4、D2>D4。数字が小さいほど上位
- 枠の構造:アルミ樹脂複合枠は上位(YKK AP D50)
- 既存の枠の状態:性能を左右する要素。現場調査で確認します
⚠ メーカーをまたいだ数値比較ができない以上、同一メーカー内でグレードを選び、地域に合った仕様かで判断するのが現実的です。LIXILも「玄関ドアの断熱性能は、お住いの地域に合わせてお選びください」と案内しています(玄関ドアの断熱グレードの選び方。k2・k4・D2・D4の違いと差額)。
よくある質問
リフォーム用は性能が低いのですか
そうとは限りません。YKK APのD50高断熱ドアは熱貫流率0.95〜1.36 W/(m²・K)を公表しており、リフォーム用でも高い水準の商品があります。数値が出ないことと性能が低いことは別です。
補助金では性能をどう判定しますか
補助金では熱貫流率で性能区分が決まり、メーカーが発行する性能証明書で判定されます。カタログや商品ページでは分かりません(玄関ドアの補助金が使えない5つのケース)。
新築から何年でリフォーム用に替えますか
年数の目安より、不具合の有無で判断します。築年数別に起きることは築20年・30年・40年で玄関ドアに起きることをご覧ください。
まとめ
- 新築用は建物に直接、リフォーム用は既存の枠にかぶせる。取扱229商品はすべてリフォーム用
- ★ LIXILはリフォーム用の熱貫流率を提示できないとしている。カバー工法だから
- 一方でYKK APはドアリモの数値を公表。メーカーで扱いが違う
- 数値が出ないことと性能が低いことは別。D50は0.95〜1.36 W/(m²・K)
- 比べるのは同一メーカー内のグレードと、地域に合った仕様か
ご自宅の枠でどの商品が選べるかは、現場調査で確認できます。玄関ドアSHOPでは無料の現場調査・採寸を承っています。